ふくろう流の物語の作り方

      2017/06/22

いつも脚本を書いているときに疑問だったんですが、小説や脚本とか、その辺をひっくるめて物語を考えるときは、皆さんはどんなキッカケで作り始めるんでしょうかね?

十人十色で、ほんと人それぞれだとは思うんですが、どなたかの参考になればいいと思い、ふくろうが物語を創作するときの手順を書かせてもらいます。

どんな物語を書くにしろ意識すべきは、キャラの魅力と、対立・葛藤だと思っています。

物語には主人公と仲間、ライバルか敵がいなければ面白くなりません。そこだけは前提条件として考えるといいと思います。

1.まずはどんなシーンを描きたいか?

物語を作ることに慣れていない場合は、どんな物語にしたいか?の前に、その物語を通じて何を伝えたいのか?または、どのシーンを見せたいのか?を考えるといいと思います。

お勧めは、始めから完璧オリジナルの物語にしようとしないで、まずは主人公を自分、もしくは自分に近い性格のキャラとする。

そして見せ場は、自分の人生経験の中で印象に残っているシーン、もしくは主張したいことにする。

こう考えると、自分自身が物語に感情移入しながら、熱を持って書き進めることができやすくなります。

例えば恋愛だったら、片思いのまま分かれたあんな人がいたが、もしこんな展開になっていたら・・・?

対人関係だったら、ケンカ別れした友達と、もしあのとき相手を思いやる言葉が言えていたら・・・?

スポーツだったら、もっと野球の練習に打ち込んでいて、結果が残せていたら・・・?

うまくいった経験よりも、うまくいかなくて悔しい思い、悲しい思いを持っている場面の方が、書きやすくなります。

商用にしたり、何らかのコンクールで入賞を目指すなら、上記に加えてターゲットも意識する必要がありますけど、それはまたおいおい。

2.描きたいシーンに向けて話を展開させる

描きたいシーンが決まったら、そこに至るまでの道のりをざっくりと考えていきます。

描きたいシーンは、起承転結で言えば「転」の部分に当たるはず。

ここに至るまでに、どう話を盛り上げていくか、です。

主人公は自分なので、性格をこまごま考えるのは後回しにできます。うっすら浮かび上がる仲間やライバルの性格や行動もざっくりでいいので決め、脳内で主人公と絡ませます。

そして、導入からラストまでの流れを、4~8段階くらいに分けて考えます。ここでは仮に8段階に分けて考えるときを紹介します。

①導入

読者への引き。「おっ」と目を引くシーンを冒頭に持ってきます。事情説明やらなんやらは後!

②物語スタート、事情説明

ここから本編開始。時代設定、場所設定、キャラ紹介をしていきます。場合によっては、物語の目標の提示も。この段階では、話の展開次第で色々変わることもあるので、各設定はざっくりと。

③~⑥物語の展開

物語の動きを考えます。基本的には、努力して目的に近づく→新たな問題が出現→何とか乗り越える→また新たな問題が・・・という感じで、いい動きと悪い動きを織り交ぜながら、オチに近づけて盛り上げていきます。

⑦オチ

最初に考えた描きたい部分。思う存分思いを吐き出すシーンです。

⑧まとめ

オチを乗り越えたキャラは結局どうなったのか。ハッピーエンドなのかバッドエンドなのかを考えます。

ここまで考えたら、物語の大筋は見えてきました。

3.キャラ・時代・場所設定に色づけをする

次に、各設定を細部まで決めていきます。決めるべきは下記の3つ。

キャラ

名前、性別、性格から始まり、趣味、好きなこと、嫌いなこと、特技、今までの経歴、家族構成など、できるだけ色々と設定を決めていきます。

物語の本筋とは関係ない設定でも、詳細な人物像が出来上がっていると、ふとした仕草や言葉が思い浮かんで、キャラの魅力を深めることができます。

このとき、キャラに二面性をもたせるとより魅力的になります。

マッチョでガサツな男が実は小鳥が大好きだったり、おしとやかな美少女がエロ本・エロゲ大好きだったりとか。

個人的にキャラで一番際立っていると思うのは、「鋼の錬金術師」のエドワード・エルリック。最年少国家錬金術師とゆーなんかすごそうな肩書きと実力に憧れを抱くことができる反面、牛乳が嫌いだったり動物には嫌われたり、「チビ」と言われるとブチ切れるところとか、すごい親近感を持てます。

時代設定

そろそろざっくりではなく、詳細に決めていきます。

時代ものだったら、時代劇に出てくるような~という曖昧なものじゃなく、西暦何年くらいで時代はどう動いているときとか。

現代ものでも、平成何年頃で、どんなニュースがあったときとか。

この辺がしっかりしてくると、キャラたちの気持ちの動きや状況をより明確にすることができます。

「宇宙兄弟」なんかは、その辺が第一回からしっかり決まってましたよね。

場所設定

ここも曖昧じゃなく、ハッキリ決めたほうがいいです。キャラたちの生活環境がより鮮明にイメージできます。

現代なら、登場させる場所や主人公の家はどんな場所なのか?若者が多い都会とか、人は少ないけど温かみのある田舎とか、具体的に場所が決まっていると、色々場面が浮かんできます。

「君の名は。」も岐阜県の山奥って設定がありましたね。他にも「あの花」は秩父とか、「ハイキュー」は宮城とか、名作はだいたい場所が明確になっています。

ファンタジーやSFの場合は・・・?

時代も場所も、ファンタジーやSFなど架空のものにする場合は何でもアリです。

が!物語創作に慣れていない方にはお勧めしません。

細部まで自分で考える必要が出てくるので、ムダに労力がかかります。

文明はどこまで進んでいるのか?ライフラインはどうなっているのか?

主人公たちの国の経済状況は?政治体制は民主制なのか王政なのか?他国と比べて国力は強いのか弱いのか?

何かしらテキトーな設定のまま書き始めると、後で矛盾が出てきたりして、一人苦悶することになります。

ドラクエの世界観とか、ある程度ハッキリイメージできるものなら別ですが、1から設定を作るのは慣れてからがいいと思います。

4.小道具を出す・伏線を張るなどして、物語に深みを持たせる

最後に、小道具・伏線です。

流れとキャラが決まっていたら、何か象徴的な小道具や台詞をちりばめて、ラストでつなげるような展開にしていくと、読者がぐっと話に引き込まれます。

小道具

話の流れの関係する、象徴的な「モノ」を出します。

一番分かりやすい小道具は、「進撃の巨人」でエレンのお父さんが持っていた「地下室の鍵」ですかね。

話の流れとしては、台詞で「地下室を見せてやろう」とエレンに言うだけでも同じ展開にすることはできますが、鍵という小道具があるだけで目的がよりハッキリイメージできます。

こんな感じで、話の流れに応じて後で面白くなるだろうと思えるような小道具を思いつくなら登場させます。

伏線

オチに関わる台詞やシーンを最初の段階で仕込んでおきます。読者は最初のうちは理解不能なまま読み進めていますが、オチに差し掛かったときに「ああっ、あのときの台詞(シーン)は、こういうことにつながるのか!」と思い、物語の深みが増します。

コツは、あまり強調し過ぎないこと。

伏線を長々と描いてしまうと、本筋とゴッチャになって混乱します。台詞なら数行、シーンなら1シーンだけ、さらっと最初のうちに見せる、くらいがベストだと思います。

物語の作り方まとめ

物語の作り方を語ろうとすればこんな文字数では足りないんですが、初心者の方が物語りを作るときの参考になればと思い、僕流の作り方をまとめてみました。

基本は最初に書いたとおり、キャラの魅力と対立・葛藤を描くこと。

そのためには、細部に至る設定を決めておくことが前提。面倒でも時間をかけて決めておくことが大事です!

そして話を構成し、小道具や伏線を使って深みを持たせること。

この辺を意識しながら構成してみるといいと思います!!

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